オーケストラで思わず吹き出すクラシック空耳(替え歌)!『ベートーベン編』

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クラシック、特にオーケストラの曲に日本語の替え歌を当てることは「邪道」と呼ばれる。なぜならヨーロッパの言語であるドイツ語、フランス語や英語のリズム感と全く異なる「日本語のリズム」を持ち込むと拍感がなくなってしまったりするので、結果カッコ悪い、となったりするから、である。

それなのに、である。
次から次へと湧いて出てくる見事な空耳の数々、もはや原曲が作られたであろう時代の背景、歴史、精神性などを根本からぶち壊す破壊力を秘めた強力な空耳は、代々の伝統あるオケで脈々と受け継がれながら今宵も醸成されていくのである。

と言うことでまとめてみたクラシック空耳『ベートーベン編』、はーじまーるよー!


『ベートーベン 交響曲第5番「運命」ハ短調 作品67』

かのルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが、1807年から1808年にかけて、これまた史上最高の傑作のひとつである交響曲第6番『田園』と並行して作曲された。ロマン派的な標題音楽の先駆けとも言われる第6番とは対照的に、交響曲第5番では極限まで絶対音楽の可能性が追求され、現在に至ってもなお他の追随を許さない。
フランスの作家ロマン・ロランの評するいわゆる「傑作の森」の一角をなす作品であり、またベートーベン作品の中でも形式美・構成力において非常に高い評価を得ており、ベートーヴェン作品の頂点のひとつと考えられている。ベートーヴェンの交響曲の中でも最も緻密に設計された作品であり、その主題展開の技法や「暗から明へ」というドラマチックな楽曲構成は後世の作曲家に模範とされた。

ちなみに初演時は1808年12月22日、オーストリア・ウィーンのアン・デア・ウィーン劇場にて「交響曲第6番」として初演。現在の第6番『田園』は、同じ演奏会で第5番として初演された。
クソ寒い冬のウィーンで、しかも交響曲2連発、これ以外にもいろいろなプログラムとの合わせ技で合計4時間超の演奏会だったらしく、オーケストラ、指揮者、聴衆が三位一体で疲弊して失敗に終わっている伝説の演奏会でもある。

そんな絶対音楽のフィナーレを飾る第4楽章Allegro – Prestoの冒頭部分から。

『ド~ミ~ソ~!があ・わ・な・い・よ~!』

特に第3楽章の神秘的なパートからはち切れんばかりの緊張感に加え、金管楽器的には漸くの出番と言うことで「キタキタキタキタ~」という上がりっぱなしのボルテージ、ついつい弾き過ぎてor吹き過ぎて音程が狂って合わない、という結果に陥るのである。
C dur(ハ長調)の超簡単な音列なんですけどね。

『ベートーベン 交響曲第7番 イ長調作品92』

ベートーヴェンが1811年から1812年にかけて作曲した交響曲。リズム重視の曲想から現代においても人気が高く、演奏される機会が多い名曲のひとつ。
交響曲第5番「運命」や第6番「田園」における、色々なトライアルの後に、再び伝統的的、王道の手法による交響曲制作に基づいた作品と言われる。
ひたすらしつこく繰り返すリズム「たん・たかたん」に対し、ワーグナーは各楽章におけるリズム動機の活用を指して、この曲を「舞踏の聖化(Apotheose des Tanzes)」と絶賛、かたやウェーバーは「ベートーヴェンは今や精神病院行きだ」と批判している。
名指揮者であるワインガルトナーは「他のどんな曲よりもメンタルが疲れる」とのコメントを残しており音楽家からの評価はまちまちである。
なお、作曲は1811年から1812年にかけて行われ、初演は、1813年12月8日、ウィーンにて、ベートーヴェン自身の指揮で行われた。
1812年っていうとナポレオンのロシア遠征の翌年、日本でいうなら1808年のフェートン号事件(イギリス軍艦フェートン(Phaeton)号がオランダ国旗を掲げて長崎港に不法侵入し,オランダ商館員二名を捕らえ,薪水・食糧を強要した事件。長崎奉行所および佐賀藩兵は英艦の行動を阻止できず,幕府は大きな衝撃を受け,異国船打払令発布の一因となった)の4年後ですな。

というどうでも良い解説はさておき。

空耳は4楽章Allegro con brioの冒頭部分から。
『ポンポコポン! ポンポコポン!
あっちも狸だ そっちも狸だ こっちも狸だ ポンポコポ~ン
あっちも狸だ そっちも狸だ こっちも狸だ ポンポコポン。
あっちも狸だ そっちも狸だ こっちも狸だ ポンポコポ~ン
あっちも狸だ そっちも狸だ こっちも狸だ ポンポコポン。

ポンポコポン!ポンポコポン!ポンポコポン!ポンポコポン!
しょーっしょしょじょ寺の和尚が出てきて
ポンポコポン!ポンポコポン!ポンポコポン!ポンポコポン!
しょーっしょしょじょ寺の和尚が出てきて
あっちも狸だ ポ~ンポ~ンポコポン・・・』

強烈な破壊力である。ベートーベンがどれだけリズムを大事にしたか、執拗なまでの反復を「ぽんぽこぽん」で代用、明らかにポップな方向に聖化している。

これも同じく4楽章26小節目のff(フォルテッシモ)からホルンパートより魂の叫び。
『こーんなたっかい音でるわきゃないないないない!どうしたの!どうしたの!』

もうこれ最高w。

 

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