カテゴリー: 第4巻

【新しいバイオリン教本】 第4巻 ~ ヴィエニアフスキ オベルタス(マズルカ)二つの特性的なマズルカ曲集よりOp.19 ~

『2 Mazurkas characteristique Op.19』by Henryk Wieniawski

Obertassとはポーランドの民族舞踊であるMazurkaのひとつ。名称は、マゾフシェ地方の人々(マズル)が踊っていたことに由来していて、多くの種類があり、それぞれ速度、ステップ、雰囲気が異なるが、一般にはオベルタスobertass(非常に速く旋回する)、マズル(中庸の速さ)、クヤビアクkujaviak(ゆっくりとした動き)などが知られている。いずれも三拍子で、二拍目か三拍目にアクセントが置かれる。

ヘンリク・ヴィエニャフスキ(Henryk Wieniawski, 1835~1880年)はポーランドのヴァイオリニストであり作曲家。8歳でパリ音楽院に入学し、13歳ソリストとして各地を巡業、モスクワで亡くなった。1874年から1877年までブリュッセル王立音楽院教授として教育活動に従事している。

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【新しいバイオリン教本】 第4巻 ~ モーツァルト アダージョ ホ長調 KV.261 ~

『Adagio for Violin & Orchestra in E major, K.261』by Mozart, Wolfgang Amadeus

ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調(K.219)の第2楽章の代替として、ザルツブルクの宮廷楽団のヴァイオリン奏者ブルネッティのために書いたと理解されているのがこの曲。
要はテクニック的にブルネッティには難しいとしてこの曲を急遽こしらえた、という背景があり、こういったソリストの実力に合わせてアレンジすることはままあった模様。
モーツァルトの緩徐楽章にある、ゆったりとした中にもそこはかとない美しさが漂う曲に仕上げている。
でもまぁ、こうオシャレに歌いこむことが出来ないのはなぜなんだろう?って考えるいい曲ですよね。

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【新しいバイオリン教本】 第4巻 ~ ヴァイオリンソナタ ト短調 エックレス ~

『ヴァイオリンソナタ ト短調 Op.11』by H. Eccles

イギリスのバロック後期のヴァイオリニストHenry Eccles (1670–1742)によるヴァイオリンソナタ。エックレスとローマ字読みされるが、音を聞いているとエクルズと発音する方が正しい模様。
1720年に「Twelve Solos for the Violin」を出版、同時代の作曲家Giuseppe Valentiniからのメロディの借用も見受けられるが、そのなかで一番有名なこのヴァイオリンソナタト短調は、その大半がEcclesのオリジナルと言われている。

この曲を弾くにあたって、対峙する、というか極端に心構えする必要もなく、対面するメロディを楽しみながら弾くことのできる素晴らしい作品と言える。左手のポジションもそれほど難しいものではないし、偶数ポジションを多用する曲でもないのでね。
音楽的な話ではないですがw。

この曲、深遠な響き、悠然と流れるテンポ、バロックにありがちなパターンにはまらない歌心のある美しいメロディ、どこを切っても奏者惹きつけてやまない名曲のひとつであり、やはり数多くはないが名演奏が存在しているのですな。

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【新しいバイオリン教本】 第4巻 ~ ヘンデル ヴァイオリンソナタ ト短調 No.2 ~

『ヴァイオリンソナタ 第2番ト短調 HWV.368』by Georg Friedrich Händel

ヘンデルの名を聞くたびに自分は音楽史をよく分かってないなぁ、と思う。
あのJ.S. Bach(大バッハ)と同じ年に生まれた作曲家と言うことも知らなかったし、「水上の音楽」でヘンデルの名前を知っているくらいなのでイギリスの作曲家と思っていたら、確かにイギリスには帰化しているけれどドイツ生まれだったことも知らなかった。

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【新しいバイオリン教本】 第4巻 ~ コンチェルト イ短調 No.1 by Accolay ~

『コンチェルト イ短調 No.1 by Accolay』

ぶっちゃけ神曲である。

この『新しいヴァイオリン教本第4巻』は余りにもステキすぎる曲が2曲ある、というだけでシアワセ感じてしまうのだが、静の”Andante Religioso”とするなら動の”Concert by Accolay ”として世に広めてもバチは当たらないと言えるのではないか?と素直に思う。

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【新しいバイオリン教本】 第4巻 ~ アンダンテ・レリジオーソ Op.70 ~

『アンダンテ・レリジオーソ Op.70』 by Francis Thomé

Danclaを終えて一息つくにはあまりにもステキな曲である。
いままでの、言ってしまえばエチュード、練習曲ちっくな曲調、曲想から毛が生えた程度の曲ばかりを弾いてきた中で、突如として現れたオトナの曲調、本格的な響き。
なぜこの曲が、もっと遥かに有名にならないのか不思議で仕方がない。
それくらいにステキな神曲、なのですよ・・・。

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【新しいバイオリン教本】 第4巻 ~ ロッシーニの主題によるエア・バリエ Op.89-2 ~

ロッシーニの主題によるエア・バリエ Op.89-2』by C. Dancla

以下はまとめて1曲でダウンロードが可能。
最初のテーマを弾いてみて、リズムに乗り切れないままにパッセージがややこしくなっていき暖機運転もままならないうちにPiu Lentoの慣れないリズムを切り抜けてCntabileで歌いまくるという、腕と心臓に負担が掛かる一曲。

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【新しいバイオリン教本】 第4巻 ~ ホーム・スイート・ホーム ~

『高いポジションをひくための練習。楽曲と音階とはそれぞれ別にまとめてあり、両者の組合せで効率のよい勉強ができる。』

これが新しいヴァイオリン教本の第4巻のテーマ。
のっけからニコロ・パガニーニの肖像画とも写真ともつかない画像が現れ、えらく長い馬面にビビらされる。そうしてパラパラとめくっていくと現れる第1曲目。

『ホーム・スイート・ホーム』by H. Farmer

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